写真の打楽器は韓国の『チャンゴ』。
韓国では農楽で用いられるので有名。
日本雅楽の高麗楽に用いる「三の鼓」にそっくりだ。
事実、三田主席が三の鼓を持って仁川空港を歩いていたら、行き交う人に『チャンゴだ!』と指差されたという。
高麗楽が韓半島出身の楽曲である証左だ。
KBSのスタッフがチャンゴの奏法をレクチャーしてくれた。
千数百年前にも、同様のことがアジアのそこここで行われていたに違いない。
第2部 ライブ・パフォーマンス《舞 楽》
〜天竺より渡来〜 右舞 『抜 頭』
〜敦煌莫高窟壁画に描かれた〜 左舞 『迦陵頻』
〜飛翔する半島の双龍〜 右舞 『納曾利』
Movie[Windows Media Player 7形式 (5M)]
解説:三田 徳明 / 舞楽:瑞穂雅樂會
当初は唐楽中心の公演の予定だったが、ソウルからKBSテレビが取材に来日することになったため、急遽、高麗楽『納曾利』を演目に加えた。その結果、唐楽と高麗楽の相違点が明らかに比較できる公演となったといえる。
安倍先生を訪ねて楽部へ。 (集合写真は三田主席・安倍季昌先生・王老師・江東氏)
701年大宝令により設置された「雅楽寮」の伝統をひくこの機関。アジア芸術としての唐楽・高麗楽を伝承してきた中心的担い手だ。
以前、訪中した三田主席に王老師が質問された、敦煌壁画に描写されている「舞台」。
三田主席は「まさに現代の日本にその実物があるのです・・・」そんな話をされたそうだ。
この日、老師は現物を目の当たりにされたというわけだ。
アメリカのシンポジウムで提起された中国の国宝壁画についての「疑問」が、ここ日本で解決される。
日本雅楽とは、日本文化とは、そういう価値を持つものなのである。(完)
シンポジウム終了後、記念撮影する王克芬老師と安倍先生。
志津香楽師は握手しながら。